」出会い系サイト規制法の問題点
この法律には成立当初より非常に多くの問題点が指摘されています。

総論として、出会い系サイトをめぐる犯罪をなんとかしなければならないという意見に反対するものではありませんが、規制の仕方に非常に問題があるのです。


第1に、そもそも出会い系サイトを定義して届け出制を課すこと自体に無理があることです。
どんなコミュニケーションサイトでも人は出会えるということを踏まえると、「出会い系サイト事業」というものを定義することが事実上不可能なのです。

そして「インターネット異性紹介事業」というガイドラインの定義があいまいな為、解釈の仕方によってはコミュニケーション系のサイトでは恣意的な出会い系サイトの認定がされる可能性はぬぐえません。

法案で規定される「インターネット異性紹介事業」とは、面識のない異性との交際を希望する利用者の求めで、その情報をインターネットで公開し、電子メールなどで相互に連絡できるサービスを提供する事業者を指します。ただ、この規定をそのまま解釈すると、通常は出会い系とはみなされていない大手プロバイダーの電子掲示板や趣味の仲間探しサイトなども含まれることになり、利用者が交際希望の書き込みをした時点で、この条件に当てはまることになってしまいます。
仮に『事業者』でなく、趣味で個人が運営しているサイトに、誰かが大量に買売春の書き込みをしたらどうなるでしょうか?

この法律には魔女狩りのようなことが行われる可能性をはらんでいるのです。

さらに書き込みを知って放置したか、知らずに放置したかは必ず水掛け論になるところであり、また、極めてありふれた書き込みを放置しただけで、出会い系サイトに該当するとされる可能性もあります。そのことによって届け出をせずに出会い系サイト事業を行ったとしてサイト管理者が処罰される可能性まで出てくるのは本来あってはならないことなのです。

そもそもこの法律は憲法上の罪刑法定主義検閲の禁止にそもそも違反しています。

悪意をもって考えれば、届出制の導入の提言は、本当の問題解決につながる地道な取り組みをないがしろにして、このような制度によって許認可権限を与えられることによって、インターネットホットラインセンターのような存在意義自体怪しい天下り団体を通じた不透明な行政指導を正当化し、出会い系サイト業者との癒着と天下り利権の強化を図ろうとする警察官僚の悪辣なたくらみを露骨に反映したものとも読み取れます。


第2に、児童買春の大半が、子供たちからの申告で表面化している現実があります。被害者でしかなかった子供たちは、比較的容易に通報することができました。しかし、処罰の対象になると、子供たちは売春を隠すことが予想されます。結果、犯罪が地下に潜り、より悪質なものになりかねません。

警察庁は「出会い系」と他のサイトとの線引きを明確にすると衆議院の特別委員会で答弁していますが、現段階では非常にあいまいなままなのです。

出会い系サイト規制法は風営法のコピー法とも言われています。未成年者を雇った店を取り締まるのと同じ手法で、ネットを規制しようということには無理があるのです。

現状では何が対象になるかが明確ではありませんので、大手プロバイダーが直接運営しているようなコミュニティー型のサイトの存続すら危うくなっているのです。
大手のプロバイダーでさえそのような状況です。小さいながらも誠実な運営に努めているサイトに関しては風前の灯火といえるかもしれません。

各方面の識者の方、運営者の方たちが現状の法整備の問題点を訴えています。利用者である方たちも、何が問題で何が正しいのか、そして、正しい運営をしているサイトをしっかりと見定める目を持つことが本当に必要なのではと思います。

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